POSTED Wednesday, September 19, 2012 20:18
エジプト旅行記⑫ 10月31日 前編
エジプト旅行記①〜⑦→2010/11/6〜11/30
エジプト旅行記⑪→2012/6/21
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エジプト旅行記⑫ 10月31日 前編
久しぶりにベッドで熟睡したせいか、携帯のアラームで眼を覚ましてしばらくは自分がどこにいるのかまるで理解できなかった。えーっと、なんだっけな。ああ、ここはシナイ半島だ。あのアフリカ大陸の右上にちょいっとくっついてるやつだ。そういえば昨日の夜ハルガダに着いたんだっけ。
昨晩チェックインするときにはもうヘトヘトだった上に、なんとか宿を見つけたい一心で気付かなかったのだが、自分が泊まっている中級リゾートホテルはどうやら、ロシア語圏からの観光客に的を絞ってブッキングしているようだった。ビュッフェの朝食を取りにロビー階に降りてふと見渡せば、9割、いや、9割5分が東スラヴ系。フロントの男性もロシア語とアラビア語は堪能だが、英語はややあやしい上に、もちろん日本語は完全に通じない。そーか。ハルガダではリゾートごとにどこの地域からのお客さんをメインに、って決まってるんだな。そうすれば言語や文化の違いによるトラブルはぐっっと減らせるもんな。なるほどなー。
「アッサラームアレイコム!」
「アレイコムサラーミ!」
威勢良く挨拶を交わし、がしっと手を握り合ったビュッフェのおいちゃんにオムレツをリクエストして、軽めの朝食を摂る。あらまあ、右も左も前も後ろもみんなロシア語だわー。これだからパックじゃない旅はほんっとに面白い。(そういえば、昨晩同じバスに乗り合わせたロシア人家族のときからそう思ってたんだけど、けっこう彼らの反応って日本人と似てるかも。エレベーターで一緒になるとちょっと気まずそうに黙りこんだり、基本真顔だったり。見知らぬ人に挨拶をしないどころか、他人とすれ違う際に笑顔を交わしたりもしないんだけれど、普通に親切で話してみると当たり前に優しい。もちろん、人にもよるのだけれど。ロシアも行ってみてーっす!)
睡眠欲と食欲が満たされたところで表通りへ出て、調べておいたEgypt Airの窓口まで散歩がてら3ブロックほど歩いていくと、昨夜購入したビーサンのサイズがいまいち合っていないのか、鼻緒に第2指の内側が擦れて痛い。ビーサンっていっつもこうだよなあ、って思いながらスキューバやスノーケリングの客引きをかわして辿り着いたEgypt Airは、建物そのものは小ぶりながらも、カウンターの中ではきちんとシャツにネクタイ姿の男が端末に向かっていた。エジプトの男性にしては珍しいほど恰幅の良かったこの男性は、英語が堪能な上に親切で、難なく翌1日夕刻にハルガダを発つカイロ行きを予約する事ができた。あんまりあっさりチケットが買えたもんで若干拍子抜けしたんだけど、よくよく考えるとここで1日の便が取れなかったら日本行きのフライトに乗り遅れるところだったんだよね!
帰りがけに変なガラス細工店にフラフラ迷い込んでいつも通りの紅茶接待を受けたあげく、欲しいものはなんもないよの台詞に対して「それじゃあこのノートに感想を書いてくれないか」と渡されたページに「いらないってはっきり言えば普通に帰れるよ」とひとこと書いて、さあ!
いよいよ!
ビーチじゃああああああああああああああああああああああああああああああ!!!しかも、紅海って!!!!!!!!ひいいいいいいいいいい!!ロシア娘たちがエアロビダンスとかやってます!!!先生あれいいんスか!!あれほんとにいいんスかあああああああああ!!!!!!
なんつって上へ下へ大騒ぎの内面はおくびにも出さずに、ほっとくと5分でホットビールになってしまうほど茹だるような炎天下に瓶ビールをごくりごくりとやりながら、いよいよアルケミストを読み進める。暑くてたまらなくなったら目の前の紅海に飛び込めば、エメラルドにも似た碧海のわだつみに抱かれ、その高い塩分濃度のおかげでいつまでもぷかぷかと浮いている事ができるのだ。
ああ、やばい。いまがこの旅のピークだな。初日にここに来てたらそんな風には感じなかったと思うけどね。
あと少しでアルケミスト読み終わっちゃうなあ。この旅の道連れに何気なく選んだこの本が、開いてみたらまさにサハラを旅する話で驚いたっけ。残りのページは明日にとっておこうかなあ、なんて旅の大尾を噛み締めていたこのときはまだ、このあとトイレで起こる、この旅随一の刺激的な出来事など想像だにできなかったのだった。
エジプト旅行記⑪→2012/6/21
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エジプト旅行記⑫ 10月31日 前編
久しぶりにベッドで熟睡したせいか、携帯のアラームで眼を覚ましてしばらくは自分がどこにいるのかまるで理解できなかった。えーっと、なんだっけな。ああ、ここはシナイ半島だ。あのアフリカ大陸の右上にちょいっとくっついてるやつだ。そういえば昨日の夜ハルガダに着いたんだっけ。
昨晩チェックインするときにはもうヘトヘトだった上に、なんとか宿を見つけたい一心で気付かなかったのだが、自分が泊まっている中級リゾートホテルはどうやら、ロシア語圏からの観光客に的を絞ってブッキングしているようだった。ビュッフェの朝食を取りにロビー階に降りてふと見渡せば、9割、いや、9割5分が東スラヴ系。フロントの男性もロシア語とアラビア語は堪能だが、英語はややあやしい上に、もちろん日本語は完全に通じない。そーか。ハルガダではリゾートごとにどこの地域からのお客さんをメインに、って決まってるんだな。そうすれば言語や文化の違いによるトラブルはぐっっと減らせるもんな。なるほどなー。
「アッサラームアレイコム!」
「アレイコムサラーミ!」
威勢良く挨拶を交わし、がしっと手を握り合ったビュッフェのおいちゃんにオムレツをリクエストして、軽めの朝食を摂る。あらまあ、右も左も前も後ろもみんなロシア語だわー。これだからパックじゃない旅はほんっとに面白い。(そういえば、昨晩同じバスに乗り合わせたロシア人家族のときからそう思ってたんだけど、けっこう彼らの反応って日本人と似てるかも。エレベーターで一緒になるとちょっと気まずそうに黙りこんだり、基本真顔だったり。見知らぬ人に挨拶をしないどころか、他人とすれ違う際に笑顔を交わしたりもしないんだけれど、普通に親切で話してみると当たり前に優しい。もちろん、人にもよるのだけれど。ロシアも行ってみてーっす!)
この手前の粉のついた甘いパンうまかった!
睡眠欲と食欲が満たされたところで表通りへ出て、調べておいたEgypt Airの窓口まで散歩がてら3ブロックほど歩いていくと、昨夜購入したビーサンのサイズがいまいち合っていないのか、鼻緒に第2指の内側が擦れて痛い。ビーサンっていっつもこうだよなあ、って思いながらスキューバやスノーケリングの客引きをかわして辿り着いたEgypt Airは、建物そのものは小ぶりながらも、カウンターの中ではきちんとシャツにネクタイ姿の男が端末に向かっていた。エジプトの男性にしては珍しいほど恰幅の良かったこの男性は、英語が堪能な上に親切で、難なく翌1日夕刻にハルガダを発つカイロ行きを予約する事ができた。あんまりあっさりチケットが買えたもんで若干拍子抜けしたんだけど、よくよく考えるとここで1日の便が取れなかったら日本行きのフライトに乗り遅れるところだったんだよね!
帰りがけに変なガラス細工店にフラフラ迷い込んでいつも通りの紅茶接待を受けたあげく、欲しいものはなんもないよの台詞に対して「それじゃあこのノートに感想を書いてくれないか」と渡されたページに「いらないってはっきり言えば普通に帰れるよ」とひとこと書いて、さあ!
いよいよ!
ビーチじゃああああああああああああああああああああああああああああああ!!!しかも、紅海って!!!!!!!!ひいいいいいいいいいい!!ロシア娘たちがエアロビダンスとかやってます!!!先生あれいいんスか!!あれほんとにいいんスかあああああああああ!!!!!!
なんつって上へ下へ大騒ぎの内面はおくびにも出さずに、ほっとくと5分でホットビールになってしまうほど茹だるような炎天下に瓶ビールをごくりごくりとやりながら、いよいよアルケミストを読み進める。暑くてたまらなくなったら目の前の紅海に飛び込めば、エメラルドにも似た碧海のわだつみに抱かれ、その高い塩分濃度のおかげでいつまでもぷかぷかと浮いている事ができるのだ。
ああ、やばい。いまがこの旅のピークだな。初日にここに来てたらそんな風には感じなかったと思うけどね。
あと少しでアルケミスト読み終わっちゃうなあ。この旅の道連れに何気なく選んだこの本が、開いてみたらまさにサハラを旅する話で驚いたっけ。残りのページは明日にとっておこうかなあ、なんて旅の大尾を噛み締めていたこのときはまだ、このあとトイレで起こる、この旅随一の刺激的な出来事など想像だにできなかったのだった。
ビーチベッドに寝そべって本を読んでるとこんな感じ。
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