January 2012 ARCHIVE
POSTED Tuesday, January 31, 2012 00:52
No Tittle
ほいー!Zepp大阪2Days、超楽しかったです!みんなありがとな!いい夜になりました。:-)
今日は大阪から戻ってきて、ラジオの収録をしました。
そして明日(1月31日/てかもう日付変わってるから今日か)は南相馬、バックビートで弾き語りライブをやらせてもらえることになりました!ライブは18:00開場の18:30開演予定。入場はバックビートさんのご協力で(ありがとうございます!)無料なんだけどね、ドリンク代の500円だけはかかってしまうので、聴きに来てくれる人は、コイン一枚持って遊びに来てください。17:30からスタッフの誘導で整列を開始することになってるけど、慌てて早くから並ばなくても大丈夫。もし一回のステージで入りきれない人がいたら(そんなことにはなんないと思うけどね笑)、聴きに来てくれた人が全員入れるまで何回かやるから。ただ、仮設住宅とかから来てくれる人の中には、早い時間に帰らないといけない人もいると思うので、そういった事情のある人はスタッフに伝えてもらえれば、1回目のステージに優先的に入れるようになってます。
明日ようやく会えるなあ!練習終わったから今日はもう寝ます!おやすみなさい!
今日は大阪から戻ってきて、ラジオの収録をしました。
そして明日(1月31日/てかもう日付変わってるから今日か)は南相馬、バックビートで弾き語りライブをやらせてもらえることになりました!ライブは18:00開場の18:30開演予定。入場はバックビートさんのご協力で(ありがとうございます!)無料なんだけどね、ドリンク代の500円だけはかかってしまうので、聴きに来てくれる人は、コイン一枚持って遊びに来てください。17:30からスタッフの誘導で整列を開始することになってるけど、慌てて早くから並ばなくても大丈夫。もし一回のステージで入りきれない人がいたら(そんなことにはなんないと思うけどね笑)、聴きに来てくれた人が全員入れるまで何回かやるから。ただ、仮設住宅とかから来てくれる人の中には、早い時間に帰らないといけない人もいると思うので、そういった事情のある人はスタッフに伝えてもらえれば、1回目のステージに優先的に入れるようになってます。
明日ようやく会えるなあ!練習終わったから今日はもう寝ます!おやすみなさい!
POSTED Sunday, January 29, 2012 02:10
No Tittle
Zepp大阪初日が終わりました!なんだかすっげえ楽しかった!明日はきっと今日とはまた全然違うライブになるんだと思うけど、めっちゃ楽しみにしてます!
今日はすごいぐっすり眠れそうです。来てくれたみんなありがとう。おやすみー!:-)
今日はすごいぐっすり眠れそうです。来てくれたみんなありがとう。おやすみー!:-)
POSTED Friday, January 27, 2012 02:15
No Tittle
Zepp東京2Days、すっげえ楽しかった!今日になって初日と二日目をじっくり思い返してる内に、なかなか見つかんなかった今年のテーマが見つかりました!よーやく!
よっしゃ!大阪2Daysが楽しみっす!:-)
よっしゃ!大阪2Daysが楽しみっす!:-)
POSTED Tuesday, January 24, 2012 00:43
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いわきのライブに来てくれたみんな、ほんとうにありがとう!ライブの夜はソニックの面々と飲みに行って楽しい時間を過ごせたし、いろんな話を聞かせてもらうことができました。ちょっとですね、いわきが好きになり過ぎててやばいです。またすぐにでも遊びに行かせてください!:-)
水戸、行くのがずいぶんと遅くなってごめんでした。でもライブはすごかったー。みんなのパワーだなありゃ。昨日の夜は稲葉さんと飲めて、またいろいろと勉強になりました。今年は何度か遊びに行こうと思うから、また会った時はよろしく!昨日はありがとう!
明日からは東京2Days。ガチで音楽やるつもりでいます。楽しみじゃい!
水戸、行くのがずいぶんと遅くなってごめんでした。でもライブはすごかったー。みんなのパワーだなありゃ。昨日の夜は稲葉さんと飲めて、またいろいろと勉強になりました。今年は何度か遊びに行こうと思うから、また会った時はよろしく!昨日はありがとう!
明日からは東京2Days。ガチで音楽やるつもりでいます。楽しみじゃい!
POSTED Saturday, January 21, 2012 00:06
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今日はいわきの街をけっこう歩き回れました。イトーヨーカドー行ってきたぜー!:-)
駅前の中華料理店で晩ご飯を食べて、今はホテルの部屋に戻って来てます。明日のライブに備えて早く寝ようと思ってるけれど、ちょっと久しぶりにみんなに会えるのが楽しみすぎて寝れないかもしんない!
明日はいい夜にしようぜー!:-)
駅前の中華料理店で晩ご飯を食べて、今はホテルの部屋に戻って来てます。明日のライブに備えて早く寝ようと思ってるけれど、ちょっと久しぶりにみんなに会えるのが楽しみすぎて寝れないかもしんない!
明日はいい夜にしようぜー!:-)
POSTED Friday, January 20, 2012 01:05
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昨夜の周南チキータではthe HIATUSとしてライブができなくてごめんなさい!現在振替公演の日程を検討中です。ウエノさんのインフルエンザの症状はかなり改善して、今日は無事に移動することができました。みんな心配してくれてありがとう!:-)
そんなわけで昨日は急遽ベースレスの4人セット、10曲ちょいの演奏になったんだけど、みんなのそもそものレベルの高さを改めて感じられて、すげえなあ、と感心しっぱなしでした。それでもやっぱり5人のときの演奏には敵うわけもなく、ウエノさんいないとなぁ、ってことも痛感した夜でした。
とにかく、昨日チキータに集まってくれたみんな、ほんとうにありがとう。おかげで楽しい夜になりました!:-)
そんなわけで昨日は急遽ベースレスの4人セット、10曲ちょいの演奏になったんだけど、みんなのそもそものレベルの高さを改めて感じられて、すげえなあ、と感心しっぱなしでした。それでもやっぱり5人のときの演奏には敵うわけもなく、ウエノさんいないとなぁ、ってことも痛感した夜でした。
とにかく、昨日チキータに集まってくれたみんな、ほんとうにありがとう。おかげで楽しい夜になりました!:-)
POSTED Tuesday, January 17, 2012 11:57
No Tittle
おはよーございますー。
2012年のツアーが始まりました!普通は間隔があくと演奏がぎこちなくなったり、勘を取り戻せなかったりするんだけど、新年一発目の広島は全く逆だった。半年間の禁酒明けのビールのような、全身を貫く開放感と興奮で、なにがどう違うのかよく分からないけど、いままでにやれたことのないようなライブが出来ました。ものすごい達成感!
多分に思うのは、客席と俺たちの鼓動が噛み合うと、あーゆー感じになるんだろうな。呼吸が合う、っていうのかな。とにかく広島のオーディエンスは最高に音楽的でセクシーだった。性別は関係なく。
そして昨日の岡山もすごく楽しかった!前日とはまた全然違う空気だったけど、それもまたよかった。なにをどうしたって毎回毎回違うからほんっとに面白い!岡山に来て、年末から絡む機会が増えたラッコさんと話せたことで、これからできることがまた増えそうです。やったる!:-)
2012年のツアーが始まりました!普通は間隔があくと演奏がぎこちなくなったり、勘を取り戻せなかったりするんだけど、新年一発目の広島は全く逆だった。半年間の禁酒明けのビールのような、全身を貫く開放感と興奮で、なにがどう違うのかよく分からないけど、いままでにやれたことのないようなライブが出来ました。ものすごい達成感!
多分に思うのは、客席と俺たちの鼓動が噛み合うと、あーゆー感じになるんだろうな。呼吸が合う、っていうのかな。とにかく広島のオーディエンスは最高に音楽的でセクシーだった。性別は関係なく。
そして昨日の岡山もすごく楽しかった!前日とはまた全然違う空気だったけど、それもまたよかった。なにをどうしたって毎回毎回違うからほんっとに面白い!岡山に来て、年末から絡む機会が増えたラッコさんと話せたことで、これからできることがまた増えそうです。やったる!:-)
POSTED Saturday, January 14, 2012 21:33
No Tittle
ほいー。今日は対談が一つと、ラジオ番組の収録がひとつあって、夕方の便で広島に飛んできました。明日はようやくライブ!めっっっちゃ楽しみ!:-)
今日は書き物をして、ギター弾いて寝ます。いろんなことが回りはじめても、これからどうなるのかはさっぱり分からないけれど、閉塞感がずーっと続くと元気なくなってくるので、立ちはだかる壁は思いっきり蹴り倒して視界を良好にしたろうと、最近はそんな気分です。
ずんずん行くぜ!
今日は書き物をして、ギター弾いて寝ます。いろんなことが回りはじめても、これからどうなるのかはさっぱり分からないけれど、閉塞感がずーっと続くと元気なくなってくるので、立ちはだかる壁は思いっきり蹴り倒して視界を良好にしたろうと、最近はそんな気分です。
ずんずん行くぜ!
POSTED Friday, January 13, 2012 00:58
No Tittle
ほいー。
なんだか運動をいっぱいしてたらめっちゃやる気が出てきました。よくわっかんないけどやれるだけやったるぜ!
とにかくツアーと、その合間にできることを目一杯やってみます。その中で見えてくることもいろいろあるだろー!
エジプト旅行記もラストに向けて加速したります。やったります!
なんだか運動をいっぱいしてたらめっちゃやる気が出てきました。よくわっかんないけどやれるだけやったるぜ!
とにかくツアーと、その合間にできることを目一杯やってみます。その中で見えてくることもいろいろあるだろー!
エジプト旅行記もラストに向けて加速したります。やったります!
POSTED Monday, January 9, 2012 22:49
No Tittle
ほいー。
ここんとこ何故か寝付きがすごく悪くて、寝ても2〜3時間ですぐ起きちゃうんだよね、と後輩に相談したところ、それはたぶん運動が足りねーんすよと言われたのでめっちゃ早寝早起きをして、毎日ジムに行って走り込んでみました。あとは本を読んだり、ギターの練習をしたり、仕事をしたりしてました。
やっぱり考え事はそう簡単には消えないけれど、走ってるときは走る事だけに集中できるから一日中おんなじことを考えなくなっただけでも楽になったし、悩みはあるけどテンションは高いみたいなわりかし好きなバランスになってきたぞ。
明日からツアーリハが再開するので、昨年中のツアーでちょっと甘かったところとか、もうちょっと詰めたいところとかを追い込みたい。こうなったら3月のファイナルまでしゃかりきで突っ走るぜ!:-)
やったるぜ!
ここんとこ何故か寝付きがすごく悪くて、寝ても2〜3時間ですぐ起きちゃうんだよね、と後輩に相談したところ、それはたぶん運動が足りねーんすよと言われたのでめっちゃ早寝早起きをして、毎日ジムに行って走り込んでみました。あとは本を読んだり、ギターの練習をしたり、仕事をしたりしてました。
やっぱり考え事はそう簡単には消えないけれど、走ってるときは走る事だけに集中できるから一日中おんなじことを考えなくなっただけでも楽になったし、悩みはあるけどテンションは高いみたいなわりかし好きなバランスになってきたぞ。
明日からツアーリハが再開するので、昨年中のツアーでちょっと甘かったところとか、もうちょっと詰めたいところとかを追い込みたい。こうなったら3月のファイナルまでしゃかりきで突っ走るぜ!:-)
やったるぜ!
POSTED Thursday, January 5, 2012 20:59
No Tittle
今日はメールを読んだり、ちょっとだけ仕事をしたり、去年さんざん履いた皮のブーツに久しぶりに乳化性クリームを塗り込んだり、ギターと歌の練習をしたり、エジプト旅行記を書いたりしてます。
デザインが変わる前のブログより一行の文字数が減ってしまったので、思ったより改行が足りなかったです。更新してから気付きました。:-)
デザインが変わる前のブログより一行の文字数が減ってしまったので、思ったより改行が足りなかったです。更新してから気付きました。:-)
POSTED Thursday, January 5, 2012 20:47
エジプト旅行記⑩ 10月30日 中編
エジプト旅行記①〜⑦→2010/11/6〜11/30
エジプト旅行記⑨→2011/2/17
エジプト旅行記⑪→2012/6/21
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エジプト旅行記⑩ 10月30日 中編
タクシードライバーのアフメッドさん(仮)は見た目60近いエジプト人男性。痩せてはいるが背が高く、背筋はまっすぐに伸びていて、目尻に刻まれた無数の笑い皺が明るい人柄を示しているが、その瞳は今も力強い。褐色の肌に蓄えた髭が、長くこの地で生きて来た誇りのようなものを思わせた。ほとんどのエジプト人男性と同じく押しが強いものの、そこまでがめつい交渉をしてこなかった上に、会話がとても気さくな感じなので、いいドライバーに当たったなあと胸をなでおろす。でもここまでさんざダマされて来たからなあ。油断だけはしねーぜ、とタクシーに乗り込むと、多様な国籍の旅行者が「いかにアフメッドが良いガイド兼ドライバーか」「いかにアフメッドとの観光が素晴らしいものになったか」を書き連ねたノートがあって、読めと言うのでぱらぱらとめくってみる。うん。わかったぜ!だからハトシェプスト葬祭殿へやってくんな!
日が高くなり早朝の清々しい印象とは表情を変え、荒々しく輝き始めたナイルを背に、砂漠の谷に作られた舗装路を走り出すと、これまでの旅ではまだ見た事のない景色が視界に広がった。山?なんだろうけど植物が全くないから、岩と砂だけの巨大な砂場のようなものがアスファルトの道路を挟んで延々と広がっている。砂漠でもぼちぼち動物に出会えたんだからさ、きっとこの山々にも生命は息づいてるんだろうけど、それにしてもでっけえ砂山だなあ!ちょっと新しいぜ。タクシーと言っても日本のタクシーとはだいぶ異なる様相で、年式の古いかなり揺れる車だ。エアコンなんてもちろんないから窓は全開。乾いた風が汗ばんだ髪を巻き込んでとても気持ちがいい。
ほどなくしてハトシェプスト葬祭殿へ到着!やあやあ!さっき気球の上から見たのとは大違いだなあ!この旅では観光名所でもガイドを雇わなかったから、その成り立ちなんかはよくわからないまま歩いたけれど、ここは1997年11月のルクソール事件の現場である。犠牲となった数多くの方々のご冥福を祈り、しばし今の世界を思う。
ハトシェプスト女王葬祭殿は広いテラスに礼拝所や至聖所が配置された3階建ての建造物で、とても紀元前1500年ごろの建物とは思えないほど近代的な外観をしている。ところどころレリーフの赤や青が今も鮮やかに残り、岩肌や砂と同じ色で記憶されている数々の遺跡たちが、かつてはどんなに色彩豊かだったのかを想像してみようとするけれど、残念ながら記憶の中のスフィンクスを美しく塗り上げることはできなかった。もっと想像力があったらなあ。
時計は12時を回り、日差しがいよいよ強くなって、ハトシェプストを後にしようと歩き出した。サングラス越しでも目を細めたくなるような日差しの中、こんだけ強烈なお天道さんにも背を向けなくていいくらい、堂々と生きたいと思った。ここ数日の自分の心の不安定さが、答えを求めて歩き出したようだった。
タクシーを降りたところまで歩いて戻ると、あれ?アフメッドさん、その子誰だい?
「息子のマフメッド(仮)だ。学校が終わる時間だったから迎えに行って来た。」
「あ、そうなんだ。よろしく。たけしって言います。」
タクシーのリアシートにはこれまた笑顔の素晴らしく可愛い男の子が座っていた。英語は全く分からないようで、アラビア語でいっぱい話し掛けてくれるのだがまっったく分からない。すまん!言葉の通じないままモハメッド君とじゃれているうちに、ついに車は王家の谷へとやってきた。王家の谷。小学生の頃生まれて初めて聞いたこの名の地へ、ほんとうにやってきたんだな。ここには、ツタンカーメンや、ネフェルタリのお墓がある。
やおらアフメッドが口を開いた。
「カメラとバッグは置いて行った方がいい。持ち込み禁止だからな。カバンは入場口で金属探知機に通さなければいけないし、カメラが見つかると没収されて帰ってこない事もあるぞ。」
おっと、そうなのかい?いやー、しかしそれは危ないぞ。だって明らかに半日ドライバーの報酬よりも俺のデジカメの方が高いもん。でも確かに、ここまで撮った写真が全部入ったカメラを没収されるのもきついなあ。えーと、考えうるシナリオは・・・。
シナリオA)
アフメッドの言った通り、ヤクザな警備員にカメラを没収される。帰りに返すとかなんとか言ってなんの紙切れも渡されず、いざその段になるとお前のカメラなんぞ知らん、お前と話した記憶すらない、とかなんとか言われるのが容易に想像できる。うん、はっきりと目に浮かぶぜ。そしたらまた大暴れしないといけなくなるなあ。シフト交代で人が変わっちゃったりした日にはそれっきり帰ってこないだろうなあ。
シナリオB)
アフメッドの忠告に従い、カメラだけ(バッグを置いて行く奴はさすがにおらんだろう)置いて行って、王家の谷を時間目一杯堪能して戻ってくると、アフメッドのタクシーはどこにもいない。あちゃー、やっぱりかーと思いつつその場でタクシーを探してもきっと人待ちの車は簡単には見つからないだろうな。歩いて帰るには遠すぎるし、そもそも時間がかかりすぎるからどうしても乗らないといけないとなると、絶対にものすごいふっかけられるぞ。そしたらここまでの交渉もすべてパーだ。ハルガダのホテルで、涙で枕を濡らすことになるのは嫌だなあ。
さて、どうしよう。エジプトでは銀行やホテル、観光名所などの入り口にはおおむね金属探知機が設置されていて、強面のガードマンが無言で荷物を通させる。それはすでに何度も経験した。でもさあ?そのすぐ横のドアが開いてて全然そっち通れたり、裏口が普通に開いてたりしてまず意味をなしてないじゃんか。それ以前に、何っ回もカメラやブックライトを入れたまま金属探知機通したけどさ、一回も反応したことねえじゃん。電源入ってんのかそれ?ていつも思ったっけ。よし、そもそもシナリオA)のが失うもの少ないわけだし、持って行こうっと。
「いや、いいよ。このまま全部持ってく。」
「本気か?カメラは置いていった方がいいぞ?車の中は安心だぞ?」
「ま、いいんだよ。気が向かないし。じゃ、行ってくるよ。2時ちょっと前にちょうどこの場所に戻ってくるから。」
「わかった。」
そして満面の笑みで手を振るモハメッド君に手を振り返しつつ、王家の谷のエントランスへと歩を進めた。
すると、あちゃー、ほんとにカメラ禁止って書いてあるよ。入り口にでかでかと張り紙された「カメラ持ち込み禁止」のサイン。その脇にある日本の普通のマンションのドアぐらいの大きさの入り口から、10人ほどの列が続いている。その奥には確かに金属探知機らしきものに荷物を通す白人旅行者の姿が見える。まあ、だからといって結論は変わらん、とチケット売り場で入場券とツタンカーメンの墓への入場券(同じ敷地内だけど別売り)を買い、列の最後尾に並んだ。すこしばかりドキドキしながら自分の番を待つこと数分、件の金属探知機(のようなもの)は俺のカバンの中のあらゆる金属に反応する事なく、もちろんデジカメにも反応する事は無く、そのまんま手元に戻ってきたのだった。電源入ってんのかそれ?
王家の谷は撮影禁止なので写真は一枚もないのだけれど、この旅での遺跡観光の実質的な締めがここで良かったと、ほんとうにそう思った。ここでは心は古代へと飛び、そこでの人々の生活や、そこで育まれた愛や憎しみ、そしてその景色に思いを馳せる。神々が実際にこの地上に君臨していたその時代にも、我々となにも変わらぬ人々が、飯を食い、恋をし、悩み、笑い、生きていたのだ。我々現代人が思っている世界だけが、世界の形ではない。遥か未来の人間たちは、21世紀の文明を振り返ったとき、果たしてどう思うのだろうか。
なんてことを思いながらいくつかの墓を見てまわり、ツタンカーメンの前にここに入ろう、と思った御仁の墓の前では、愛想の良いエジプト人男性が長さ30cm、幅15cmほどのダンボール紙を、墓に入っていく人々に微笑みと共に手渡していた。中を覗き込むと、旅行者が手に手にそのダンボールを持ち、日本のうちわのようにパタパタとあおいでいる。王家の墓はそれぞれ入り口こそ地上に顔を出しているものの、その先は地中深く迷路のように掘り進められており、何回層にもなっているものもあるほどで、何度も階段を降りていく道すがら、財宝で満たされていた部屋や、実際の石櫃を見る事ができるのだが、全く換気がなされないためその内部は猛烈に暑い。おお、こりゃすんません、助かります、とダンボール製即席うちわを受け取ると中に入った。
エジプトのヒエログリフにはそれぞれ意味があり、その墓の主の生前の物語などが描かれている。カンボジアでも壁画にはため息が出た覚えがある。ものすごい手間だよなあこれ。でももし文明が滅んで電気がなくなったら、現代人の歴史は書物でしか残されない事になるんだよなあ。やっぱ壁画か。
なんて思いつつ外に出ようとすると、さきほどのダンボール職人が出口に立ちはだかった。その顔からダンボールを手渡す時の笑顔はすっかり消えている。
「はい。利用料1ポンド。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
先にゆえやコラァアア!と言うのはこの国では(旅行者からは)通用しない。そうなのだ。旅行者にとって無料のものなどこの国にはないのだ。何度もそう思い知ったはずなのに(涙)。このダンボールの1ポンドを踏み倒すのは不可能ではない。ただそのためには壮絶なののしり合いの末、次の墓までひたすら「だってお前もうダンボール使ったじゃねえか!ちゃんと金を払え!」と怒鳴りながらついてくるオヤジに「うるせえ!俺はぜってえ払わねえからな!そうこうしてる間に他のヤツらバンバン出てってるじゃねえか!一体お前は何がしたいんだ!」とか怒鳴り返しつつ振り切らないといけない。無理だ。めんどくさすぎる。(後編へ続く)
エジプト旅行記⑨→2011/2/17
エジプト旅行記⑪→2012/6/21
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エジプト旅行記⑩ 10月30日 中編
タクシードライバーのアフメッドさん(仮)は見た目60近いエジプト人男性。痩せてはいるが背が高く、背筋はまっすぐに伸びていて、目尻に刻まれた無数の笑い皺が明るい人柄を示しているが、その瞳は今も力強い。褐色の肌に蓄えた髭が、長くこの地で生きて来た誇りのようなものを思わせた。ほとんどのエジプト人男性と同じく押しが強いものの、そこまでがめつい交渉をしてこなかった上に、会話がとても気さくな感じなので、いいドライバーに当たったなあと胸をなでおろす。でもここまでさんざダマされて来たからなあ。油断だけはしねーぜ、とタクシーに乗り込むと、多様な国籍の旅行者が「いかにアフメッドが良いガイド兼ドライバーか」「いかにアフメッドとの観光が素晴らしいものになったか」を書き連ねたノートがあって、読めと言うのでぱらぱらとめくってみる。うん。わかったぜ!だからハトシェプスト葬祭殿へやってくんな!
日が高くなり早朝の清々しい印象とは表情を変え、荒々しく輝き始めたナイルを背に、砂漠の谷に作られた舗装路を走り出すと、これまでの旅ではまだ見た事のない景色が視界に広がった。山?なんだろうけど植物が全くないから、岩と砂だけの巨大な砂場のようなものがアスファルトの道路を挟んで延々と広がっている。砂漠でもぼちぼち動物に出会えたんだからさ、きっとこの山々にも生命は息づいてるんだろうけど、それにしてもでっけえ砂山だなあ!ちょっと新しいぜ。タクシーと言っても日本のタクシーとはだいぶ異なる様相で、年式の古いかなり揺れる車だ。エアコンなんてもちろんないから窓は全開。乾いた風が汗ばんだ髪を巻き込んでとても気持ちがいい。
ほどなくしてハトシェプスト葬祭殿へ到着!やあやあ!さっき気球の上から見たのとは大違いだなあ!この旅では観光名所でもガイドを雇わなかったから、その成り立ちなんかはよくわからないまま歩いたけれど、ここは1997年11月のルクソール事件の現場である。犠牲となった数多くの方々のご冥福を祈り、しばし今の世界を思う。
ハトシェプスト女王葬祭殿は広いテラスに礼拝所や至聖所が配置された3階建ての建造物で、とても紀元前1500年ごろの建物とは思えないほど近代的な外観をしている。ところどころレリーフの赤や青が今も鮮やかに残り、岩肌や砂と同じ色で記憶されている数々の遺跡たちが、かつてはどんなに色彩豊かだったのかを想像してみようとするけれど、残念ながら記憶の中のスフィンクスを美しく塗り上げることはできなかった。もっと想像力があったらなあ。
時計は12時を回り、日差しがいよいよ強くなって、ハトシェプストを後にしようと歩き出した。サングラス越しでも目を細めたくなるような日差しの中、こんだけ強烈なお天道さんにも背を向けなくていいくらい、堂々と生きたいと思った。ここ数日の自分の心の不安定さが、答えを求めて歩き出したようだった。
[葬祭殿の2階テラスから入り口を向くとこんな感じ。]
タクシーを降りたところまで歩いて戻ると、あれ?アフメッドさん、その子誰だい?
「息子のマフメッド(仮)だ。学校が終わる時間だったから迎えに行って来た。」
「あ、そうなんだ。よろしく。たけしって言います。」
タクシーのリアシートにはこれまた笑顔の素晴らしく可愛い男の子が座っていた。英語は全く分からないようで、アラビア語でいっぱい話し掛けてくれるのだがまっったく分からない。すまん!言葉の通じないままモハメッド君とじゃれているうちに、ついに車は王家の谷へとやってきた。王家の谷。小学生の頃生まれて初めて聞いたこの名の地へ、ほんとうにやってきたんだな。ここには、ツタンカーメンや、ネフェルタリのお墓がある。
やおらアフメッドが口を開いた。
「カメラとバッグは置いて行った方がいい。持ち込み禁止だからな。カバンは入場口で金属探知機に通さなければいけないし、カメラが見つかると没収されて帰ってこない事もあるぞ。」
おっと、そうなのかい?いやー、しかしそれは危ないぞ。だって明らかに半日ドライバーの報酬よりも俺のデジカメの方が高いもん。でも確かに、ここまで撮った写真が全部入ったカメラを没収されるのもきついなあ。えーと、考えうるシナリオは・・・。
シナリオA)
アフメッドの言った通り、ヤクザな警備員にカメラを没収される。帰りに返すとかなんとか言ってなんの紙切れも渡されず、いざその段になるとお前のカメラなんぞ知らん、お前と話した記憶すらない、とかなんとか言われるのが容易に想像できる。うん、はっきりと目に浮かぶぜ。そしたらまた大暴れしないといけなくなるなあ。シフト交代で人が変わっちゃったりした日にはそれっきり帰ってこないだろうなあ。
シナリオB)
アフメッドの忠告に従い、カメラだけ(バッグを置いて行く奴はさすがにおらんだろう)置いて行って、王家の谷を時間目一杯堪能して戻ってくると、アフメッドのタクシーはどこにもいない。あちゃー、やっぱりかーと思いつつその場でタクシーを探してもきっと人待ちの車は簡単には見つからないだろうな。歩いて帰るには遠すぎるし、そもそも時間がかかりすぎるからどうしても乗らないといけないとなると、絶対にものすごいふっかけられるぞ。そしたらここまでの交渉もすべてパーだ。ハルガダのホテルで、涙で枕を濡らすことになるのは嫌だなあ。
さて、どうしよう。エジプトでは銀行やホテル、観光名所などの入り口にはおおむね金属探知機が設置されていて、強面のガードマンが無言で荷物を通させる。それはすでに何度も経験した。でもさあ?そのすぐ横のドアが開いてて全然そっち通れたり、裏口が普通に開いてたりしてまず意味をなしてないじゃんか。それ以前に、何っ回もカメラやブックライトを入れたまま金属探知機通したけどさ、一回も反応したことねえじゃん。電源入ってんのかそれ?ていつも思ったっけ。よし、そもそもシナリオA)のが失うもの少ないわけだし、持って行こうっと。
「いや、いいよ。このまま全部持ってく。」
「本気か?カメラは置いていった方がいいぞ?車の中は安心だぞ?」
「ま、いいんだよ。気が向かないし。じゃ、行ってくるよ。2時ちょっと前にちょうどこの場所に戻ってくるから。」
「わかった。」
そして満面の笑みで手を振るモハメッド君に手を振り返しつつ、王家の谷のエントランスへと歩を進めた。
すると、あちゃー、ほんとにカメラ禁止って書いてあるよ。入り口にでかでかと張り紙された「カメラ持ち込み禁止」のサイン。その脇にある日本の普通のマンションのドアぐらいの大きさの入り口から、10人ほどの列が続いている。その奥には確かに金属探知機らしきものに荷物を通す白人旅行者の姿が見える。まあ、だからといって結論は変わらん、とチケット売り場で入場券とツタンカーメンの墓への入場券(同じ敷地内だけど別売り)を買い、列の最後尾に並んだ。すこしばかりドキドキしながら自分の番を待つこと数分、件の金属探知機(のようなもの)は俺のカバンの中のあらゆる金属に反応する事なく、もちろんデジカメにも反応する事は無く、そのまんま手元に戻ってきたのだった。電源入ってんのかそれ?
王家の谷は撮影禁止なので写真は一枚もないのだけれど、この旅での遺跡観光の実質的な締めがここで良かったと、ほんとうにそう思った。ここでは心は古代へと飛び、そこでの人々の生活や、そこで育まれた愛や憎しみ、そしてその景色に思いを馳せる。神々が実際にこの地上に君臨していたその時代にも、我々となにも変わらぬ人々が、飯を食い、恋をし、悩み、笑い、生きていたのだ。我々現代人が思っている世界だけが、世界の形ではない。遥か未来の人間たちは、21世紀の文明を振り返ったとき、果たしてどう思うのだろうか。
なんてことを思いながらいくつかの墓を見てまわり、ツタンカーメンの前にここに入ろう、と思った御仁の墓の前では、愛想の良いエジプト人男性が長さ30cm、幅15cmほどのダンボール紙を、墓に入っていく人々に微笑みと共に手渡していた。中を覗き込むと、旅行者が手に手にそのダンボールを持ち、日本のうちわのようにパタパタとあおいでいる。王家の墓はそれぞれ入り口こそ地上に顔を出しているものの、その先は地中深く迷路のように掘り進められており、何回層にもなっているものもあるほどで、何度も階段を降りていく道すがら、財宝で満たされていた部屋や、実際の石櫃を見る事ができるのだが、全く換気がなされないためその内部は猛烈に暑い。おお、こりゃすんません、助かります、とダンボール製即席うちわを受け取ると中に入った。
エジプトのヒエログリフにはそれぞれ意味があり、その墓の主の生前の物語などが描かれている。カンボジアでも壁画にはため息が出た覚えがある。ものすごい手間だよなあこれ。でももし文明が滅んで電気がなくなったら、現代人の歴史は書物でしか残されない事になるんだよなあ。やっぱ壁画か。
なんて思いつつ外に出ようとすると、さきほどのダンボール職人が出口に立ちはだかった。その顔からダンボールを手渡す時の笑顔はすっかり消えている。
「はい。利用料1ポンド。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
先にゆえやコラァアア!と言うのはこの国では(旅行者からは)通用しない。そうなのだ。旅行者にとって無料のものなどこの国にはないのだ。何度もそう思い知ったはずなのに(涙)。このダンボールの1ポンドを踏み倒すのは不可能ではない。ただそのためには壮絶なののしり合いの末、次の墓までひたすら「だってお前もうダンボール使ったじゃねえか!ちゃんと金を払え!」と怒鳴りながらついてくるオヤジに「うるせえ!俺はぜってえ払わねえからな!そうこうしてる間に他のヤツらバンバン出てってるじゃねえか!一体お前は何がしたいんだ!」とか怒鳴り返しつつ振り切らないといけない。無理だ。めんどくさすぎる。(後編へ続く)
[王家の谷を出たところで振り返って撮った一枚。]
POSTED Tuesday, January 3, 2012 03:21
No Tittle
2011年はいろいろとありがとうございました。いつも元気をもらいました。今年は前半まだまだツアーが続くけれど、少しでも返していけたらと思います。
2012年になって、東北ではさらに復興に向けていろんなことがあると思いますが、もし自分が手伝えることがあれば、いつでも声をかけてください。スケジュールの都合さえつけば、喜んで飛んでいきます。:-)
年越しや元日は、いろんな友人と酒を酌み交わすことができて楽しかったのと同時に、この新しい年をどこへ向かって行こうかと思いあぐねてもいます。しばらくこれが続きそうです。
年をまたいだからと言って何かが急に変わるわけではないのだけれど、せめてこの数日は、正月特有の暖かい空気が日本中を包んでいてくれて欲しいと思います。
2012年になって、東北ではさらに復興に向けていろんなことがあると思いますが、もし自分が手伝えることがあれば、いつでも声をかけてください。スケジュールの都合さえつけば、喜んで飛んでいきます。:-)
年越しや元日は、いろんな友人と酒を酌み交わすことができて楽しかったのと同時に、この新しい年をどこへ向かって行こうかと思いあぐねてもいます。しばらくこれが続きそうです。
年をまたいだからと言って何かが急に変わるわけではないのだけれど、せめてこの数日は、正月特有の暖かい空気が日本中を包んでいてくれて欲しいと思います。
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