はっきりと夏も終わり、朝晩は肌寒さも感じるようになった。ソウルは新潟ぐらいの緯度なので、東京より一足先に、ぐっと秋っぽい景色が広がっていた。
ELLEGARDENイヤーもいよいよ最終盤。アジアツアー"Boys are Back in the East Tour 2023"が始まり、早くも最初の地である韓国・ソウルの2Days公演が終わってしまった。Pentaport Festivalで感じた熱狂はライブハウスでもまったく変わらず、「こりゃあ夢でも見てるみてーだな」といつも思わせてくれる韓国のオーディエンスに、どうやっても俺たちの感謝を伝えきれる気はしないけれど、心から、本当にありがとうございました。「楽しい」ただそれだけに身を任せられる時間はいつだって宝物だ。
(↓ハコの正面にデカデカと掲げられた垂れ幕。テンション上がった〜笑)
俺たちがもう20年も前に初めて韓国でライブした時の対バン、GUYZと再び一緒にステージを作れたことも、時の流れのいい部分ですごく嬉しかった。打ち上げもあの頃に戻ったようで、空いた瓶の数が笑っちゃうほど多かったけど、それも新しい思い出だ。
(↓翌日行った市場。所狭しと屋台が並んでいて、どれも美味そう!)
ライブの翌日は1日延泊して、ヤユ(GUYZ)とソウル観光。市場の食堂で二日酔いの脳にチャミスルを流し込んだあとは、ヤユの地元でもある梨泰院(イテウォン)へ。異世界に紛れ込んだような街のバーで、日が変わるまで語り合ったけれど、この街で起きた悲劇と、あの路地で感じた鋭い頭痛のような悲しみがずっと消えない。
(↓梨泰院の目抜き通り。人が集まりだすのは遅い時間。)
今年は2度も韓国でライブができてとても嬉しかった。真夏のソウルはまるで電子レンジの中にいるような暑さだったので(入ったことはないけどね)、ことさらに秋を強く感じたせいか、空港への行き帰りやライブハウスに向かう道中で見た景色に、今までにはなかった考えが頭をよぎった。俺は今まで、秋は寂しくて、枯れゆく季節だと思い込んでいて、夏に比べるとそれほど好きではなかったのだが、紅葉に向かって色づく葉を眺めるうち、妙にワクワクした気分になったのだ。その時ふと、ああ、もしかすると、秋は実りの季節なのかも知れない、と思った。夏の果てしない努力が実るのは、むしろ秋なのかもな、そんなことを考えて、少し嬉しくなった。またやろうぜ、韓国。
(↓マッコリが飲みやすすぎて危ない!)
追伸:MCのとき「雪のソウルも綺麗なんだろうな。いつかクリスマスをソウルで過ごしてみたいです。」と言ったつもりだったんだけど、韓国語が下手くそすぎて誤解させてたらごめんね。「今年のクリスマスに行くよ」って意味じゃなかったです。いつか、ね。:-) お互い良い秋を!