5月上旬に日本に帰ってから約2ヶ月ぶりのロサンゼルス。当たり前だけどお気に入りのレストランも、美術館の展示ポスターも、アパートの前に放置されてたボロボロのキャンピンングカーも、照りつける太陽も、何もかもそのまんまだ!やー、ほんとに帰ってこれたんだな〜!感慨深い。。
今回の滞在はELLEGAREDENのメンバー全員と、Scott Murphyの5人での共同生活だ。連日のレコーディングと時差ボケでなかなかブログを更新するタイミングを見つけられなかったのだが、昨日でようやく歌入れが終わり、いくつか残ったコーラスパートを今日録音すれば16年ぶりの新曲が何曲か完成する。
(雄一の誕生日にみんなで晩メシ喰いに行くところ。撮影は雄一。)
ロスでのレコーディングは日本でこれまで経験したどのレコーディングとも全く違っていて、とにかく刺激的で面白い。バンド結成時からの夢だった海外レコーディングがこのタイミングで実現して、おじいちゃんになる前に夢が叶ってよかったなあと、神様に感謝したい気分だ。
2月に曲を作り始めたときは正直、このアルバムで俺の音楽人生は最後になっていいと思っていた。まあ今も若干似たような感覚は残っているし、そうとでも思わなければこの長い長い旅に乗り出す気にはなれなかった。それぐらいエルレガーデンの新作を作ることは俺には不可能なことに思えていた。
(ギター録り。右の男性は今回のProducer/EngineerのRobbie Hiser。)
今回の旅には同行スタッフが一人もいないのだが、こうやってメンバーだけでずっとアルバムを作っていると、俺たちがただの地元の少年たちだった頃と本質的にはなにも変わっていないことに気づいて、(忘れていたわけではないけれど)バンドってただやってるだけで楽しいもんなんだってことを強烈に実感する。
楽しいんだよね。くだらないことが。
俺が歌入れに行っている間に3人でスーパーに買い物に行ってたりするんだけど、誰も英語ができないから珍道中になるみたい。夕方に合流して、お気に入りのレストランでビールを飲みながら、高橋がその様子を嬉しそうに話してるのを聞いてたり、ウブが毎日誰よりも遅くまで寝てたり、雄一がサイドディッシュにフレンチフライとライスを頼んだりしてる(どっちも糖質!)のを見てると、もちろん目標に向かってガリガリと自分を削っていくあの時間もたまらなく好きなのだが、その合間に訪れる、仲間でバンドをやってるだけで楽しいってことがいかに大切なことなのかを思い知らされている。むしろそれが楽しくて始めたんだもんな。
(誰も料理できないけど適当に作った朝ごはん。ハラペーニョのベーコン巻きはもちろん出来合い。)
妙な責任感があるせいか、いつも俺自身の挑戦や闘いとして始まってしまう類のものが、やがてがみんなのものになって、全員で目標に向かって(珍道中を)突っ走る。エルレはずっとこうだった気がする。行き先はどこでもいい。大クラッシュでも構わない。みんなが笑っていればそれでいい。
そんな人生最高の瞬間を過ごしていることがみんなに報告できて、俺はすごく嬉しい。:-)
(ドラム録りをした超老舗、Sunset Soundの前で。撮影は俺。)