What you do today creates tomorrow.
(Friday, April 29, 2022 08:43) by TAKESHI HOSOMI
そういえばスタジオに買い置きしてあるビール、昨日のが最後の一本だったよな。
そう思いたって、普段は前を通るだけのLiquor Shopに立ち寄る。Firestone Walkerの805、Negra Modelo、Coronaなんかが今のこっちの気候にはとても合うビールな気がしていて良く買っているのだが、今日はちょっと違うのを買っていこうかな、なんて思いつつ棚を眺めていると、ちょっとだけ懐かしく感じるAsahi Super Dryを発見した。「す・・スーパードライあるやん(そんなに珍しくもないが、どこにでも置いてあるわけではない)。。今日はこれにしてみよう」と6パックを手に取りレジへ向かうと、初老の男性オーナーらしき御仁。必ずそう、というわけでもないが、アメリカのキャッシャーでは割と雑談になることがある。IDの提示でパスポートを渡すと、会計の終わりに御仁がとても遠くを見るような目つきで話しかけてきた。
↓こないだ行ったベニスビーチ。マリブとは全然雰囲気が違うけど、どっちも楽しい。:-)
「このパスポート、すごい好きなんだよ」
「へ?なんで?」
「もう30年も前になるかなあ。2年間日本にいたことがあるんだ」
「仕事で行ってたの?」
「いや、学校に行ったんだ。東京の」
「留学かあ〜。なんて学校行ってたんですか?」
すると彼は必死に思い出そうとしてくれたのだが、いかんせん30年も前のことだ、こめかみのあたりを手のひらでトントンと叩きながら、「もう頭が回らなくてね笑 新宿とかよく思い出すよ」と少し寂しそうに言った。その仕草が俺はとても好きだった。ついと4人組のお客さんがドタドタと店に入ってきたのでそろそろかな、って感じで会話が終わりかけると、御仁が一言。
「ありがとう。お前のおかげでずいぶんと久しぶりに日本に行けたよ。」
素敵だなあ、と思いながら「うん。ちょくちょく寄るようにするよ。」と返し、スタジオへ向かった。
こういうとてもとても素敵な瞬間に溢れた3ヶ月が終わろうとしている。闘い抜いた自覚はある。後悔はない。そしてあと数回、全力で作曲に取り組む時間がまだ残されている。この街で出会った全ての物事への感謝を胸に、ロサンゼルスでの自分を思いっきり開放するつもりだ。
(↓ロスでのスタジオ作業風景。足元の照明はNano Leaf。設定に丸1日かかりました笑)
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